海外ネタ

【解説】初対面でもキス⁉️ フランス式の挨拶”ビズ”の 方法・断り方

フランスでは、挨拶時にビズ(La bise)をする文化があることは有名ですね。

本当に初対面でもキスをするのでしょうか?

日本人の私が、はじめてフランスに訪れた際に体験したフランス式挨拶についてご紹介します。

ビズはフランス式の挨拶

「ビズ(bise)」は、”キス(kiss)”と英訳されますが、本当のキスではありません。
つまり、唇と唇を合わせるわけではないのです。

具体的には、お互いの頬を軽く合わせて、相手の耳のちかくで”チュッ”という音を鳴らすだけ。

ビズは、日本や欧米で挨拶に用いられる握手とも少し違った役割を持ちます。
初対面はもちろん、友達、家族、知人、もちろん男性同士でもこのビズの挨拶をします。

父親とビズをしている私の彼さん(フランス人)を見たときは、正直不思議な感覚でした。

複数人が集う場でも、各人が全員にビズをしてまわります。

例外として、ビジネスの場でそこまで親しくない相手の場合は握手で済ませることもあるみたいです。
また、一部の女性もビズを拒んで「握手しましょう」という場面もあるのだとか。

ビズの歴史

ビズの歴史は、中世のローマまで遡ります。

当時、ローマ人たちの間には、3種類のキスがありました。

  • サーウィウム(saevium)
    恋人とする正真正銘の情熱的なキス。舌を使った官能的なもの。
  • オスクルム(osculum)
    唇を閉じたまま行う、情熱的ではないキス。ほぼ義務的なもの。
  • バーシウム(et basium)
    妻や子供への情愛のキス。ローマ帝国の崩壊後、唯一残ったキス。

古代ローマには「接吻制度」というものがありました。
「妻は夫の唇に毎日キスをすること。」「妻方・夫方の両方の男性の親族すべてに、1日の中ではじめに顔を合わせた際にキスをすること。」といったことが、法律で義務付けられていたのです。
これは、女性がワインを飲んでいないかを確かめる目的があったそう。(当時のローマでは女性がワインを飲むことは禁止されていた)

3種類のキスのうち、バーシウム(et basium)が現代のフランス語の語源”le baiser”(のちに”la bise”と略される)となっています。
ちなみに、イタリア語でキスの意である「バーチョ(bacio)」の語源にもなっています。

中世のフランスからビズの文化がはじまっているわけなのですが、今ほど必須なものではなく、黒死病が流行した時代にビズは一度禁止されてるようです。一部では、フランス革命のあとにビズが復活したと信じられており、フランスの国の標語である「自由、平等、友愛」、特に「友愛」の象徴とも言われています。

ビズの仕方

「どちらの頬から」「キスの数」など、地域によって異なるようですが、基本的には肩頬に1キスずつ。

キスといっても直接頬に唇をつけるのではありません。
頭を少し傾けて、相手の頬に自分の頬を触れ、唇で軽く”チュッ”とキスの音を立てます。

簡単そうにみえますが、実際はこの”チュッ”というキス音を出すのが案外むずかしい。
調子がわるいと「ブッ」みないな、濁った音が出ます(笑)

▼こちらの動画で、ビズの仕方を解説してくれています。

かならずビズをしなくてはならないの?

フランス人にとってのビズとは、単なる挨拶というよりも「相手を受け入れるための儀式」のような気がします。

断ることもできますが、それだけで少し距離ができてしまうと言うか。。

ただでさえシャイな日本人は苦手な人も多いはず。
断るときは「風邪なのでスミマセン」と言うと良いらしいです。

はじめて会う彼の家族は、ほとんどが「ビズをしても大丈夫?」と聞いてくれました。

日本人がフランスに訪れた際に、出会うフランス人がビズをしてきて、おどおどしている姿をよく目にするそうです(笑)
(彼の思い出し笑いエピソードのひとつ)

おわりに

いかがだったでしょうか。

多くの日本人が戸惑うフランス式挨拶「ビズ」ですが、私は表現が豊かなフランスらしい、すてきな文化だと思います。
みなさまもフランスに行く際は、少しだけビズの練習をして、フランス文化に触れてみてはいかがでしょうか。

それでは、また。

ABOUT ME
Shiori
元Webディレクター。イギリスかぶれにも関わらず、フランス人との交際を機にパリへ移住することになったインコ好き。現在は、大学入学を目指してそれぞれ勉強中。読書、映画鑑賞、カフェでのモーニングが趣味。